特集誕生! 企業価値担保権

「のれん」を担保にする画期的な新制度への期待と課題

活用促進には専門家・実務家による議論の場と啓蒙活動が不可欠

ゴードン・ブラザーズ・ジャパン 社長 /堀内 秀晃

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6月7日に可決・成立し14日に公布された「事業性融資の推進等に関する法律」(以下、本法律)には、企業が有する全資産を対象とする企業価値担保権という新たな担保制度の創設が包含されている。これは世界に類を見ない画期的な制度である。「のれん」を担保にすることで、企業価値が担保価値に相当することが明確になり、金融に与える影響や期待も大きい。一方、活用に向けた課題もあるため、今後はそれらに対する手当てを行い、施行後の円滑な利用を促進すべきである(注1)。

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ほりうち ひであき
87年京都大学経済学部卒。19年名古屋商科大学大学院マネジメント研究科修了。修士(経営学)。87年住友銀行(現三井住友銀行)入行。91年から05年まで同行ニューヨーク支店にて審査、不良債権処理、事業再生融資を手掛ける。07年から15年までGEキャピタルにて事業再生融資に従事。15年からゴードン・ブラザーズ・ジャパンにて動産関連案件のソーシングを行う。22年同社代表取締役社長。金融審議会WG委員。