日本における株主提案数は2022年、23年と2年続けて過去最高を更新した。24年も過去最高ペースで株主提案が実施され、アクティビストの積極的な活動は続く。日本ではかつてアクティビストに対して、目先の利益を追求する「ハゲタカ」のイメージもあった。しかし近年、アクティビストは強圧的なアプローチから建設的な対話を図る方向へシフトしている。その株主提案に対して、市場では「中長期的な企業価値向上に資する」と評価の声も上がる。他方、上場企業において、アクティビストの介入プレッシャーは高まっている。近年のアクティビストの動向を追い、企業のアクティビストとの向き合い方について考える。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年6月11日号