解説

すでに始まっている非伝統的金融政策の“出口戦略”の方向性

「6兆円の長期国債買い入れ」から読み解く利上げシナリオ

金融・経済ウォッチャー /鈴木 明彦

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異次元金融緩和終了後の「普通の金融政策」は、伝統的金融政策と非伝統的金融政策のはざまに位置する。短期金利が政策金利になる一方で、長期国債買い入れは月6兆円の高水準が維持される。しかし、償還額が月6兆円を超えて増加するため、日銀保有残高は減少し、10年(長期)金利を押し上げる。こうした長期金利の上昇に導かれ、政策金利も中立水準まで引き上げる道が開けてくる。

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すずき あきひこ
81年早稲田大学政治経済学部卒、87年ハーバード大学ケネディー行政大学院修了。銀行、シンクタンク、内閣府でのエコノミスト経験を経て、現在は金融政策中心に情報発信。青山学院大学他で非常勤講師。著書に『デフレとの20年戦争』(金融財政事情研究会)。X(旧ツイッター)@3427asuzuki