業務の強靭性や復旧力を意味する「オペレーショナル・レジリエンス」。オペレジは、金融機関の業務に悪影響となる事象が発生した場合に、業務中断が起きることを前提とし、あらかじめ早期復旧や影響範囲の軽減を担保する枠組みを確保する考え方だ。
昨年10月に起こった全国銀行データ通信システム(全銀システム)の障害や年初に発生した能登半島地震を経て、金融機関の金融インフラとしての重要性があらためて認識されている。金融庁は昨年4月に金融機関のオペレジ確保に係るディスカッションペーパーを公表し、2023事務年度金融行政方針でもITレジリエンスに関する金融機関との対話の必要性を唱えている。金融機関に求められるオペレジ対応の在り方を探る。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年3月26日号