解説

今こそ実現すべき日銀ETF問題の解決策「長期成長基金」構想

出口へ向けた問題と将来世代のための価値創造サイクルへの転換

東京海上アセットマネジメント 参与 チーフストラテジスト /平山 賢一

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日本銀行による金融緩和政策の修正が視野に入る中で、ETF(株価指数連動型上場投資信託)の買い入れ停止も予想されている。日銀が保有するETFの時価は2023年9月末時点で約60兆7,000億円。株価上昇で足元は69兆9,000億円程度まで拡大していると推定される(24年2月末時点)。いかにしてその売却への道筋をつけ、巨額の含み益を生かしていくべきなのか。本稿では、筆者が主張してきた「長期成長基金」を活用した出口戦略についてあらためて論じたい。

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ひらやま けんいち
埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。東洋大学・学習院女子大学非常勤講師。『日銀ETF問題』『戦前・戦時期の金融市場』など著書多数。