フィデリティ・インスティテュート 首席研究員 /浦田 春河
フィデリティ・インスティテュート 首席研究員 /浦田 春河
投稿日2024.03.01. /週刊金融財政事情 2024年3月5日号
資産運用立国に向けたインフラとしてNISA(少額投資非課税制度)の拡充は実現した。一方、確定拠出年金(DC)は、2024年の公的年金の財政検証とあわせて検討することとされており、これから本格的な改正議論が始まる。DCの課題は、規模が小さいことに加え、仕組みが分かりにくいことだ。国民の理解度は低く「私たちの制度」として身近に利用されるまでには至っていない。23年3月末時点の加入者等の数は約1,200万人と労働力人口の約18%、資産残高は約23兆円と個人金融資産2,121兆円の1%に過ぎない。DCが市民権を得るにはどうしたらよいかを考えていきたい。
うらた はるか
90年代に米国にて401(k)プランを販売。日本の確定拠出年金の制度創設を支援し、法施行後も制度改善に向けた発信を継続。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年3月5日号