解説

重要性を増すファイナンスド・エミッション算定と開示の工夫

フォワードルッキングな視点で脱炭素化への資金供給を進めよ

経済産業省 産業技術環境局 環境政策課 GX金融推進室 兼 GX推進機構設立準備室 係長 /小林 健太郎

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経済産業省・金融庁・環境省は2023年2月、「官民でトランジション・ファイナンスを推進するためのファイナンスド・エミッションに関するサブワーキング」を設置した。これは、金融機関の投融資先における温室効果ガス(GHG)排出量(ファイナンスド・エミッション)に関する課題への対応策を検討する場であり、同年10月には課題解決に向けた考え方を取りまとめている。本稿では、こうした取り組みの背景やその概要を紹介し、金融機関が脱炭素化への資金供給を進めるためのポイントを解説する。

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こばやし けんたろう
三井住友信託銀行で法人リレーションシップマネジャーとして事業法人向け融資業務を中心に従事。22年4月から経済産業省環境経済室でトランジションファイナンス普及に向けた施策の立案・運営を担当。組織改編に伴い23年7月から現職。トランジションファイナンス推進のほか、24年度に創設を予定しているGX推進機構の設立準備に携わる。