解説

銀行業高度化の画竜点睛となり得る「不動産仲介業」解禁

地域不動産業者との役割分担の明確化が、参入問題解決の糸口に

大和総研 政策調査部 主任研究員 /鈴木 文彦

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

顧客利便性の向上や経営改善支援の充実を念頭に、地域銀行は子会社等を通じた業務の多角化を進めている。業務範囲規制の緩和もこうした動きを後押ししてきた。その例外が、不動産仲介業務だ。昭和40年代まで多くの銀行が不動産子会社を保有していたほど親近性は高く、銀行のノウハウや顧客基盤が生かされる分野だが、地域に根を張る不動産会社への経営圧迫の懸念が課題となっている。地場不動産業者との役割分担の明確化が、問題解決の糸口になり得る(注1)。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

すずき ふみひこ
93年立命館大学卒、七十七銀行入行。04年財務省(東北財務局上席専門調査員)出向を経て、08年大和総研入社。著書に『スキーム図解 公民連携パークマネジメント』(学芸出版社、2022年)、『自治体の財政診断入門』(学芸出版社、2021年)など。23年10月から現職。