コロナ禍から経済回復へと向かうなか、ある東京の中小企業の粉飾決算による破綻が波紋を呼んだ。約50もの金融機関で融資取引があり、粉飾決算が20年の長きにわたって行われ続けていたからだ。この企業は金融機関ごとに異なる決算書類を提出するなど手の込んだ細工をしていた。大手行との取引実績を安心材料に融資審査を可決していた地域金融機関も多かった。金融庁は「ぶらさがり融資」やリスク管理をおろそかにする企業カルチャーに警鐘を鳴らしている。
コロナ禍から経済回復へと向かうなか、ある東京の中小企業の粉飾決算による破綻が波紋を呼んだ。約50もの金融機関で融資取引があり、粉飾決算が20年の長きにわたって行われ続けていたからだ。この企業は金融機関ごとに異なる決算書類を提出するなど手の込んだ細工をしていた。大手行との取引実績を安心材料に融資審査を可決していた地域金融機関も多かった。金融庁は「ぶらさがり融資」やリスク管理をおろそかにする企業カルチャーに警鐘を鳴らしている。
掲載号 /週刊金融財政事情 2023年11月7日号