解説

マンション節税を巡る重要判例と財産評価の通達案の影響

マンションの評価方法に関する改定の行方に注目せよ

鳥飼総合法律事務所 パートナー弁護士 /佐藤 香織

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被相続人が銀行から多額の購入代金を借り入れて購入した不動産について、その相続人が財産評価基本通達に基づき評価して相続税額を申告し、国税庁が財産評価基本通達6項を適用した事例について、裁判所の判断が出ている。特に有名なものが、2022年4月の最高裁判決だ。争点の一つが、通達に基づいて算出される相続財産の相続税評価額と、市場における売買価格(いわゆる時価)の間で大きな乖離が生じていたこと。現在、この乖離が問題視され、税務対応が検討されている。

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さとう かおり
企業・公益法人の法務、税務訴訟等の租税案件、税理士賠償責任、相続・事業承継等を取り扱う。10年度から千葉大学大学院専門法務研究科(法科大学院)講師(担当科目:租税法)を務める。