野村総合研究所 主席研究員 /大崎 貞和
野村総合研究所 主席研究員 /大崎 貞和
投稿日2023.09.01. /週刊金融財政事情 2023年9月5日号
企業買収の在り方に大きな影響を及ぼすTOB・大量保有報告制度の見直しに向けた検討が始まった。敵対的買収の脅威は、上場会社の経営者への規律付けとして働く。主要先進国のM&Aルールには、大きく性格の異なる二つのタイプがあるが、日本の現行制度は、やや「守り」に偏した状況にあると考えられる。制度見直しに当たっては、買収防衛策規制も含むM&Aルール全体として、攻守のバランスの取れた規制の構築が求められる。
おおさき さだかず
86年東京大学法学部卒、野村総合研究所入社。ロンドン大学法学大学院、エディンバラ大学ヨーロッパ研究所にて法学修士号取得。東京大学客員教授。
掲載号 /週刊金融財政事情 2023年9月5日号