トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント執行役員) /大久保 清和
トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント執行役員) /大久保 清和
投稿日2023.07.21. /週刊金融財政事情 2023年7月25日号
上場地域銀行の2023年3月期決算からは、伝統的銀行業務の着実な収益回復が確認できる一方、包括利益が2期連続で赤字になるなど、22年3月期に続き金利上昇に翻弄された様子もうかがえる。今年3月末に東京証券取引所が、PBR1倍割れ企業を念頭に「株価や資本コストを意識した経営に向けた要請」を公表したが、地銀は全行がPBR1倍を割る状況だ(平均0.31倍)。24年3月期の予想ROEも平均3.4%程度にとどまるなか、改めて経営の方向性を抜本的に見直す必要がある。
おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで34年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。
掲載号 /週刊金融財政事情 2023年7月25日号