特集開幕へ G7広島サミット

形骸化が進むG7、打つべき改革への布石

先進国と新興国の“一体感”回復が重要

野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト /木内 登英

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世界共通の経済的課題への対応をリードするという発足当初の理念に照らせば、G7サミットの機能は今や大きく低下した。一方で、G20サミットでは先進国と権威主義国が激しく対立し、中立的なグローバルサウス(南半球を中心とした途上国)を取り込む陣取り合戦の場となりつつある。G7サミットは政治色を弱め、当初のようにすべての国が関わる世界経済の課題を中心に議論する場としていくべきだ。

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きうち たかひで
早稲田大学政治経済学部卒。87年野村総合研究所入社。90年同研究所ドイツ、96年同研究所米国にそれぞれ勤務。07年野村証券金融経済研究所、経済調査部長兼チーフエコノミスト。12年日本銀行政策委員会審議委員に就任し、金融政策その他の業務を5年間担った。17年から現職。著書に『決定版 リブラ』『決定版 デジタル人民元』(東洋経済新報社)など。