特集東証「新市場」の現在地

「PBR1倍割れ」がはびこるプライム上場企業の実体

TOPIXに代わる新たなベンチマーク・インデックスをつくれ

元早稲田大学大学院教授 /宇野 淳

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

東証の市場再編は「単なる看板の架け替えに過ぎない」と批判された。だが、東証が「PBR(株価純資産倍率)1倍割れ」企業を念頭に、上場企業に説明を求める対応に踏み出したことで、企業価値向上への効果が期待される状況が出てきた。もっとも、企業の対応が自社株買いや増配といった株主還元策の拡充にとどまった場合、株価の上昇は一過性に終わる可能性が高い。ROE(自己資本利益率)の向上とともに、市場の評価を示すPER(株価収益率)を上げるカギは、企業独自の高い利益機会(フランチャイズ価値)への継続的な投資である。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

うの じゅん
02年中央大学商学部教授を経て、04年早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。23年3月早稲田大学を定年退職。現在、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター招聘研究員、早稲田大学エクステンションセンターで「証券取引所」講座を担当。日本投資顧問業協会理事。