解説

市場はすでに諦めの境地、日本銀行の次の一手は期待薄

黒田総裁は急速な円安進行を否認も、緩和見直しには踏み込まず

ニッセイ基礎研究所 取締役 金融研究部研究理事 /徳島 勝幸

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欧米の中央銀行は、急速かつ大幅な物価上昇に対して金融緩和から利上げに転じた。一方、日本銀行は、目標とする物価上昇が9年半経過しても実現できず、マイナス金利およびイールドカーブコントロール(YCC)を維持して大幅な円安を招いている。緩和を継続しながら、一方で為替介入をするのは明らかに矛盾した弥縫策であり、投機筋に収益機会を提供しているだけではないかと揶揄したくもなる。

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とくしま かつゆき
京都大学法学部卒、日本生命保険入社。91年ペンシルバニア大学ウォートンスクールMBA取得。その後、ニッセイアセットマネジメントを経て、08年からニッセイ基礎研究所。