特集「企業開示」こう変わる!

国際動向を踏まえた“この先”のサステナビリティー開示

「統合報告思考」の深化による財務・非財務情報の有機的結合を

青山学院大学 名誉教授 /北川 哲雄

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ESGを中心にさまざまな非財務情報開示の充実を求める機運が高まっている。金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ(WG)の報告書でも、有価証券報告書におけるサステナビリティー情報の開示の充実を提言している。こうした動きに、企業(とりわけ上場企業)の経営者および取締役会は敏感に反応しなければならない。非財務情報の断片的な開示の充実では、企業価値も社会価値も増大しない。今こそ、「統合報告思考」を深化させた「価値創造報告書」の作成が期待される。

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きたがわ てつお
野村総合研究所、モルガン信託銀行(現JPモルガン・アセット・マネジメント)などでアナリスト経験を経て05年から青山学院大学大学院教授、19年から現職。東京都立大学特任教授、一般社団法人「ESG情報開示研究会」代表理事、経済産業省「非財務情報の開示指針研究会」座長。