トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント執行役員) /大久保 清和
トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント執行役員) /大久保 清和
投稿日2022.07.15. /週刊金融財政事情 2022年7月19日号
上場地域銀行の2022年3月期決算は、対日銀取引の拡大による預け金利息の大幅増加という要因はあったものの、総じて、伝統的銀行業務の「収益悪化の底打ち感」が一段と鮮明になった内容であった。一方で、海外金利の急上昇を受けた有価証券評価損益の大幅な悪化により、包括利益が赤字に転じるなど、銀行経営における金利変動リスク管理の重要性も再認識させられた。今年度の焦点は、①業績拡大期への転換、②国内外金利変動リスクへの対応、③政策保有株式の在り方を含めた資本政策の再構築である。
おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで34年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年7月19日号