特集アセットオーナー 変革の時

受益者の「魂」を反映した責任投資のリレーを実現せよ

日本のアセットオーナーに求められる受益者とのエンゲージメントの強化

PRI(国連責任投資原則) 理事 /木村 武

東京国際金融機構 会長 /中曽 宏

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企業年金基金の加入者(最終受益者)は、投資先企業の間接株主であるだけでなく、企業の従業員であり、また消費者(企業の顧客)や地域住民の顔も併せ持っている。企業のステークホルダーの代表として、コーポレートガバナンスに関与することが理想であり、それがステークホルダー資本主義へのパラダイムシフトの必須要件である。実現に向けては、⑴年金基金の運営方針と母体企業のサステナビリティー経営方針の一体化・共有化、⑵年金基金による受益者エンゲージメントの強化、⑶資産運用業界におけるスチュワードシップ活動のデジタルイノベーション(インベストメントチェーンの高度化・効率化)が重要となる。

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きむら たけし
89年日本銀行入行。米国連邦準備制度理事会(FRB)金融政策局出向後、企画局政策調査課長、金融機構局審議役、決済機構局長を歴任。20年に日本生命保険入社、22年から執行役員(現職)。21年PRI理事に就任。工学博士。

なかそ ひろし
78年日本銀行入行。97年信用機構局信用機構課長、03年金融市場局長、08年理事、13年副総裁。18年から大和総研理事長(現職)。19年東京国際金融機構(FinCity.Tokyo)会長に就任。21年アジア太平洋経済協力ビジネス諮問委員会日本委員。