解説

証券アナリストの予想が「群れる」構造的要因

独立性の低さや短期の的中率重視など日本特有の課題も

マネックス証券 執行役員 チーフアナリスト /大槻 奈那

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株式の調査費用を「見える化」する金融規制の影響もあって、質の高い証券アナリストを選別する傾向は強まっている。それでも、アナリスト予想は特定の大企業への「買い」推奨に偏りがちだとか、コンセンサスに近い予想に「群れる」傾向があるといった課題が指摘されている。予想に違いがないなら、アナリストが多く存在する意義はない。筆者もアナリストだが、もはやアナリスト業務はコモディティー化した「オワコン(終わったコンテンツ)」なのか。アナリスト予想を巡る課題の背景と、在るべき姿について考察したい。

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おおつき なな
東京大学文学部卒、ロンドン・ビジネス・スクールにてMBA取得。日系の銀行勤務の後、外資系金融機関で企業分析に従事。名古屋商科大学ビジネススクールマネジメント研究科教授。16年から現職。