解説

膨らむ銀行の金利リスク、「悪い評価損」は抱えるな

地銀の金利リスクはメガの2倍以上、経営主導の運用部門再構築を

和キャピタル 専務 /伊藤 彰一

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足元の世界的な金利上昇の影響で、外債や円債などの債券価格が下落しており、今年入りから3月末までに各行とも有価証券評価損益がかなり悪化しているとみられる。2022年3月期決算発表を目前に控えるなか、本稿では、有価証券関連の決算への影響をメガバンク3行・地銀99行(注1)のデータから推察しつつ、メガバンク以上に有価証券リスクを取っている地銀の実態を検証する。安易な弥縫策で済まさぬよう、経営者がリーダーシップを取って運用部門を再構築することが求められる。

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いとう しょういち
90年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了(商学修士)。同年三菱総合研究所入所、金融機関向け経営コンサルティング業務等に従事。07年スパークス入社、地銀関連業務等に従事。16年和キャピタルを共同創業、専務取締役(現職)。