解説

洋上風力発電の普及に向け、信用リスク管理態勢の高度化を

再エネ分野の金融支援には産業分野の知見が不可欠

監査法人トーマツ パートナー /鶴見 将史

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日本における再生可能エネルギー(再エネ)の普及・拡大への切り札として、洋上風力発電がある。洋上風力発電は地域経済への波及効果も高く、金融機関はプロジェクトに対してさまざまなかたちで関与していくことが期待されている。一方、日本では洋上への発電設備の建設実績に乏しく、融資実行の審査やその後の信用リスク管理には高い専門性が求められる。金融機関には、再エネプロジェクトに対して新たなリスクの識別と適切な事業性評価を行い、融資実行時および実行後のモニタリングにおいて必要な措置を講じることが望まれる。

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つるみ まさし
慶応義塾大学経済学部卒。大手不動産会社を経て、01年監査法人トーマツ入所。09年から13年までデロイトロンドン事務所に駐在。大手行、地方銀行、リース会社等の会計監査に従事するとともに、金融機関のデューデリジェンス、信用リスク管理態勢構築支援、金融機関の海外進出支援など各種アドバイザリー業務を実施。