特集問われる社外取締役の責務

金融機関のガバナンス問題が示唆する社外取締役の在り方

真に求められるのは「一段高度なマネジメント」

東京都立大学 経営学研究科 教授 /松田 千恵子

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東京証券取引所の市場再編を控え、1月11日に各企業の新市場区分の選択結果が公表され、ほとんどの金融機関はグローバル企業向けのプライム市場を選択した。重要なのは、プライム市場において、社外取締役の機能強化を中心に求められる「一段高度なガバナンス」である。昨年は、山口フィナンシャルグループ(FG)における会長兼CEOの事実上の解任やみずほ銀行のシステム障害など、社外取締役が関与するガバナンス問題も目立った。これらの事例に触れながら、社外取締役の在り方を考えたい。

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まつだ ちえこ
日本長期信用銀行にて国際審査、海外営業等を担当後、ムーディーズ・ジャパン格付けアナリストを経て、コーポレイトディレクション、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトンでパートナーを務める。著書『ファイナンスの理論と実務』(金融財政事情研究会)など多数。東京外国語大学外国語学部卒、仏国立ポンゼ・ショセ国際経営大学院経営学修士、筑波大学大学院企業科学専攻博士課程修了。博士(経営学)。