解説

金融機関に課される気候変動リスク開示の最新動向

「金融排出量」開示により炭素多排出産業への融資抑制の懸念も

三菱総合研究所 サステナビリティ本部 主席研究員 /阿由葉 真司

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国内外で気候変動に係る多くの政策が打ち出されており、どの産業においても気候変動リスクと無縁でいられない状況にある。特に気候関連の情報開示に関しては、この1年で大きく状況が変わった。本稿では、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の開示内容の改訂、金融炭素会計パートナーシップ(PCAF)に基づくスコープ3開示の動き、国際財務報告基準(IFRS)財団による国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)設立にフォーカスして、これらの動向が金融機関や事業会社に与える影響を解説する。

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あゆは しんじ
現在、三菱総合研究所サステナビリティ本部にて気候変動×ファイナンス分野の政府向け・民間向けアドバイザリーに携わる。TCFDコンソーシアム事務局メンバー。前職の世界銀行では途上国向け気候変動ファイナンスの制度設計や気候関連情報開示の在り方などの調査を実施。マサチューセッツ工科大学(MBA)、東京大学博士(国際協力学)。