特集新境地を拓く「事業成長担保権」

事業成長担保権の検討状況と今後の議論の方向性

金融機関の事業者支援を推進する新たな選択肢の創設

金融庁 総合政策局 参事官 /尾崎 有

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2020年12月に、金融庁の「事業者を支える融資・再生実務のあり方に関する研究会」が「事業成長担保権(仮称)」という新たな構想を提示して以降、実務関係者や有識者の間で活発な議論が交わされている。その過程で、より一層具体化された制度設計や活用事例のイメージをもとに、21年10月、同研究会においてさらに充実した議論がなされた。本稿では、この新たな構想を提示した問題意識や、同研究会での議論を含む現在の検討状況について紹介したい。

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おざき ゆう
92年東京大学法学部卒、大蔵省入省。金融庁監督局監督企画室長兼健全性基準室長、検査局企画審査課長、監督局郵政貯金・保険監督統括参事官、監督局総務課長などを経て、21年7月から現職。