明治大学 政治経済学部 教授 /小早川 周司
明治大学 政治経済学部 教授 /小早川 周司
投稿日2021.06.25. /週刊金融財政事情 2021年6月29日号
資金決済を取り巻く環境が大きく変わりつつある。まず、ノンバンクも全銀システムに参加できるようになるほか、「多頻度小口決済」を想定した新資金決済システムの構築も予定されている。さらには、全銀システムにおいて従来の銀行間手数料が廃止され、新たな手数料体系に置き換わる予定である。そして、日本銀行による「中央銀行デジタル通貨」(CBDC)を巡る検討も並行して進んでいる。本稿ではデジタル社会における新たなニーズへの対応という視点から、これら資金決済を巡る変革の動きを整理する。
こばやかわ しゅうじ
一橋大学経済学部卒業後、英オックスフォード大学経済学博士課程修了(D. Phil.)。日本銀行企画局参事役、決済機構局参事役等を経て、19年から現職。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年6月29日号