膨大な紙の書類に基づいて、さまざまな手続きを必要とする貿易取引。ブロックチェーン技術の登場により、世界各国で貿易業務のデジタル化が急速に進展している。その牽引役となっているのが大手銀行だ。ブロックチェーンのデジタル貿易プラットフォームを運営する事業者と連携し、取引先のデジタル化対応を支援している。貿易取引に係る各種手続きのデジタル化により、今後5年間で金融業界のオペレーションコストは約600億ドル削減されるとの試算もある。銀行にとっても貿易業務のデジタル化に取り組む意義は大きく、世界の貿易取引は銀行主導の下大きく変わろうとしている。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年2月22日号