解説

決済サービスを通じた銀行口座からの不正出金問題の本質

銀行と資金移動業者の相互運用性に基づく連携が急務

KPMGジャパン/あずさ監査法人 マネージング・ディレクター /山﨑 千春

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資金移動業者のキャッシュレス決済サービスを通じた銀行口座からの不正出金が社会問題化している。コロナ禍の下、金融サービスの非対面化・デジタル化の流れは不可避であると同時に、セキュリティーの脆弱性を突いた不正リスクに常にさらされることになる。これに対応するには、本人確認のデジタル化に伴う相互運用やライフサイクル管理に潜むリスクの適切な理解が重要であり、事業者間の協調と責任分担の明確化が求められる。

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やまざき ちはる
大手邦銀等に勤務後、06年あずさ監査法人に入所。金融機関向けレギュラトリー・コンプライアンス全般についてのアドバイザリーを専門とする。特にRegTech、AML/CFT、コンダクト・リスクに対する管理態勢構築支援等の経験豊富。公認不正検査士。ACAMS認定アンチ・マネー・ローンダリング・スペシャリスト。