解説

地銀の「経営理念」はどう業績につながっているか

自行理念の組織内浸透が経営パフォーマンスに結実する

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 金融戦略室 プリンシパル /杉山 敏啓

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金融庁は地域銀行に対して、経営理念の確立および経営理念に即した計画と実行の重要性を強調する。そこで実際に地域銀行の経営理念は経営パフォーマンスにどのように影響するのか、両者の関係性を過去データで分析すると、経営理念を掲げることが規律付けになり、経営指標の向上に結実していた可能性が確認された。本稿ではその調査手法と調査結果を紹介するとともに、地域銀行における経営理念の在り方を考察する。

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すぎやま としひろ
三和総合研究所入社、三和銀行事業調査部出向、UFJ総合研究所主任研究員、三菱UFJリサーチ&コンサルティング金融戦略室長を歴任。博士(経済学)、埼玉大学経済学会会員、江戸川大学教授。主著に『銀行の次世代経営管理システム』(金融財政事情研究会)など。