特集激動の「銀行」新卒採用

就職不人気の銀行業界、女子学生に敬遠される傾向が顕著に

「明るく楽しい職場」には映らない銀行のマイナスイメージを払拭せよ

明治大学専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授 /戸谷 圭子

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就職先としての銀行の不人気は長期トレンド化しており、2021年卒業の学生、特に女子学生の人気は低い。その原因は、単に採用数減少の問題ではなく、旧弊な企業文化と若者の仕事観のギャップにある。安定性や給与水準は高いが、変革が進まず将来性が見えないことや、明るさ・楽しさの欠ける職場というマイナス面を補えない。社会における銀行の存在意義が問われる現在、適切な人材を確保するための小手先の改善策などはない。独自の将来展望と、その実現に向けた取り組みを学生に伝えていくことが必要と考えられる。

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とや けいこ
京都大学経済学部卒、筑波大学博士(経営学)。金融マーケティングの最先端の研究者であり、実務家でもある。あさひ銀行(現りそな銀行)を経て1999年に金融サービスのマーケティングに特化したコンサルティング会社マーケティング・エクセレンスを設立(現役職マネージング・ディレクター)。明治大学専門職大学院教授(現職)であり、ユアサ商事の社外取締役も務める。