解説

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた金融行政の重点施策

金融機関への要請と金融庁の取り組み

金融庁 監督局 総務課 課長 /尾崎 有

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新型コロナウイルス感染症による事業者への影響の拡大を踏まえ、金融庁では、金融機関による事業者の資金繰り支援の促進を当面の検査・監督の最重点事項としている。特に、足元では、補正予算の成立を前提に、「緊急経済対策」に盛り込まれた民間金融機関のいわゆる実質無利子・無担保融資の円滑な実施等による事業者への迅速な資金供給が極めて重要となる。本稿では、事業者等の資金繰り支援に関する金融行政上の重点施策を中心に説明し、緊急事態宣言下での金融機関の業務の継続の考え方についても併せて触れることとする。市場行政の分野については本稿では触れない。なお、本稿は4月27日時点での情報に基づいている。

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おざき ゆう
92年大蔵省入省。金融庁監督局総務課課長補佐、検査局審査課長、総合政策局参事官などを経て、19 年7月から現職。