特集押さえておきたい仮想通貨の論点

活況を呈する一方投資家保護が急務となっているICO

啓蒙促進とともに、当面は業界団体等による自主規制が望まれる

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 弁護士 /鈴木 由里

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 弁護士 /落合 孝文

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海外におけるICO(Initial Coin Offering)のブームが日本にも及びつつある。しかし、期を同じくして、米国証券取引委員会(SEC)からICOに証券規制の適用があるとのレポートが発行されて以降、詐欺や投資家保護の懸念に関する警告が世界各国の当局から発せられている。日本では、ICOに有価証券、前払式支払手段、仮想通貨等の規制の適用可能性があるものの、既存の規制では十分に投資家保護ができないICOが多く、投資家保護をいかに行うかが喫緊の課題となっている。

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すずき ゆり
01年弁護士登録、06年ニューヨーク州弁護士登録。おもな取扱業務は金融法務、フィンテック、ストラクチャードファイナンス、M&A、国際取引、国際通商法ほか。日本ブロックチェーン協会リーガルアドバイザー、Fintech協会事務局を務める。

おちあい たかふみ
慶應義塾大学理工学部卒。同大学院在学中に旧司法試験合格。06年弁護士登録。おもな取扱業務は金融法務、医療法務、IT法務、個人情報保護法、紛争解決、M&A、国際取引ほか。日本ブロックチェーン協会リーガルアドバイザー、Fintech協会分科会事務局長を務める。