特集あらためて考える金融機能強化法

資本注入制度を活用してビジネスモデルの転換を

金融庁は丁寧なプロセス評価を行い、改革意欲が乏しい場合は厳しい措置も

神戸大学 経済経営研究所 教授 /家森 信善

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金融機能早期健全化法などの経験を経て、2004年に金融機能強化法が制定された。これまで3回の大きな改正があり、金融経済環境の変化に対応して、「破綻の回避手段」というよりも「地域経済や中小企業の支援の充実を促す手段」として運用されるようになってきた。したがって、事業モデルの転換を進めている注入先に対しては短期的数値目標による規律付けを緩和するのは妥当であろう。一方で、改革の意欲のない先については厳しく臨むべきである。

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やもり のぶよし
63年生まれ。名古屋大学教授などを経て、14年から神戸大学教授。現在、金融庁参与、金融審議会委員、金融庁「金融仲介の改善に向けた検討会議」メンバー、および中小企業庁・中小企業政策審議会・金融WG委員を務めている。近著に、『地銀創生』(共著、きんざい、16年)などがある。