解説

FRBによるバランスシート縮小決定後の債券市場

米利上げを織り込んで金利上昇局面の第2フェーズ入り

野村証券 チーフ金利ストラテジスト /松沢 中

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米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、バランスシートの段階的縮小を決定した。2016年7月から開始した金利上昇局面は、17年9月から第2フェーズが始まったとみてよいだろう。この動きは、世界の主要中銀すべてが引締め策を打ち出すまで続くとみられる。過剰流動性によって新興国市場が安定するなか、一段の金利上昇に向けては、18年以降の米利上げ見通しやトランプノミクスへの期待回復、そして自発的な金融引締め意思の乏しい日欧中央銀行の動向が注目される。

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まつざわ なか
90年早稲田大学政治経済学部卒、野村証券入社。95年カリフォルニア大学バークレー校MBAプログラム修了。米国経済担当エコノミスト、日本株市場担当ストラテジストを経て96年円債市場担当ストラテジスト、99 年から現職。