特集最終決着 バーゼル規制改革の全貌

レバレッジ比率規制に関する最終文書の概要

エクスポージャーの定義を一部見直し、G-SIBsには自己資本水準を上乗せ

金融庁 総務企画局 総務課国際室 課長補佐 /生田 浩也

日本銀行 金融機構局 国際課 企画役 /山田 隆人

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先般のグローバルな金融危機に至る過程で、多くの銀行はリスクベースの自己資本比率を相応の高い水準に保っていたものの、オンバランスシート、オフバランスシート上のレバレッジは過度に積み上がっていたと指摘されている。危機の最も厳しい局面において、銀行セクターは積み上がったレバレッジの急激な削減を迫られ、その結果生じた損失によって自己資本が毀損し、さらなるレバレッジの削減が求められるという悪循環に陥った。この反省に立って新たに導入されたのが「レバレッジ比率規制」である。2017年12月、バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)は、バーゼルIIIの最終化の一環としてレバレッジ比率規制についても合意し、最終文書を公表した。

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いくた ひろや
00年京都大学法学部卒、住友商事入社。16 年4月から現職。

やまだ たかひと
95年東京大学法学部卒、日本銀行入行。02年ヴァージニア大学法学修士。フランクフルト事務所、金融研究所、国際局などを経て、16年6月から現職。