特集最終決着 バーゼル規制改革の全貌

信用リスクに係る内部モデル手法の見直し

リスクアセット計測のばらつきの削減を目的に内部モデル手法の利用制約を強化

前金融庁 総務企画局 総務課国際室 課長補佐/現有限責任監査法人トーマツ金融インダストリーグループマネージャー /富田 昇

日本銀行 金融機構局 国際課 企画役 /谷口 健

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)は、内部格付手法採用行の信用リスクアセット計測において、銀行が保有する資産のリスクの違いでは必ずしも説明がつかない差異が大きいとの分析結果等をふまえ、内部格付手法に係る見直しに合意した。具体的には、モデル化になじまない資産クラスに対する内部モデルの利用を制限すると同時に、引き続き内部モデルを利用できる場合でも、リスクパラメータ(インプット)に対する下限(フロア)を修正。さらには、各種内部モデル手法により算出された銀行のリスクアセットが、全体としてバーゼル規制の標準的手法の枠組みで計算されたリスクアセットの72.5%を下回らないようにする補完的措置(資本フロア)が導入されることになった。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら