経済産業研究所 シニアアドバイザー/武蔵野大学 教授 /深尾 光洋
経済産業研究所 シニアアドバイザー/武蔵野大学 教授 /深尾 光洋
投稿日2018.01.08. /週刊金融財政事情 2018年1月8日号
日銀の量的緩和とマイナス金利政策による景気刺激策は少し長い目で見ると、相当の財政コストが必要となる可能性が高い。日銀は量的緩和の実施により巨額の国債を保有することになったため、デフレからの脱却に伴って予想される国債価格の下落が日銀に大きな損失を発生させるリスクを生んでいる。本稿では、量的緩和、マイナス金利政策の財政コストを検討する。また日銀が巨額の損失を被った場合の処理方法についても考察する。
ふかお みつひろ
51年生まれ。74年京都大学工学部卒、日本銀行入行。78年ミシガン大学へ留学、81年に同大学の経済博士号取得。83年から経済企画庁やOECDに出向、日銀調査統計局参事などを経て、97年慶應義塾大学商学部教授。99年日本経済研究センター主任研究員、05年同センター理事長。11年7月経済産業研究所ファカルティフェロー、17 年4月から武蔵野大学経済学部教授、慶應義塾大学名誉教授。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年1月8日号