解説

金融庁報告書「競争可能性マップ」の正しい読み方

「モデル銀行」が示唆する県単位の競争政策の矛盾

ルートエフ 代表取締役 /大庫 直樹

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金融庁の有識者会議「金融仲介の改善に向けた検討会議」が「地域金融の課題と競争のあり方」を報告した後、地銀界から違和感を持って受け止められることになった日本地図(各都道府県における地域銀行の本業での競争可能性)の正しい分析意図と見方を説明したい。どのような分析・洞察であっても、間違った解釈をされれば混乱を招くばかりである。分析に関与した筆者自ら正しい見方を説明するしかないと思い、今回、筆を執ることにした。

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おおご なおき
85年東京大学理学部数学科卒、同年マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。99年パートナーに選出され、東京オフィスのリテール・バンキングのリーダー。05年GEコンシューマー・ファイナンスの執行役員、事業開発(M&A)の責任者に。08年に独立してルートエフを設立し、代表取締役に就任。