解説

ロシア中銀とルーブル相場を揺るがした地政学的リスク

米国経済制裁が発端となったルーブル安とロシア中銀の利下げ見送り

大和総研(ロンドン駐在) シニアエコノミスト /菅野 沙織

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4月上旬、米国がロシアに対する大規模な経済制裁を発表したことでロシア株式市場、ルーブル相場が暴落した。足もとは原油価格の高水準の推移やシリア情勢懸念の後退、ロシア中銀の外貨準備等がルーブル相場の安心材料となっており、比較的「軽傷」で済んだといえるが、インフレ低下基調の中、ロシア中銀が連続利下げを見送るなど、ロシアの地政学的リスクを浮き彫りにした事例といえる。

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すげの さおり
モスクワ生まれ。中央大学の研究生として来日後、98年に経済学博士。02年日本に帰化。05年内閣府経済社会総合研究所の客員研究員。06年大和総研入社。14年から大和証券キャピタル・マーケッツヨーロッパのエコノミスト。16年から現職と兼務。