野村資本市場研究所 主任研究員 /江夏 あかね
地方債は、2016年2月の日本銀行によるマイナス金利政策の導入により、超長期債や定時償還債の発行が伸び、投資家構成も変化した。今後の起債運営の観点からは、最適調達年限構成に関して再考を進めることが望ましい。財政運営のテーマとしては、①公共施設等の適正管理の推進、②基金の適切な管理、③公会計の活用が焦点になる可能性がある。
えなつ あかね
オックスフォード大学経営大学院修了、経済学博士(埼玉大学)。ゴールドマンサックス証券などを経て、12年から現職。政府、地方公共団体等の委員を歴任。著書に『地方債投資ハンドブック』(財経詳報社)等がある。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年5月28日号