特集極東 地経学リスクの脅威

風雲急を告げる朝鮮半島、「主体思想」に基づく統一へ

崩れる極東のパワーバランス、日米韓の枠組みは再構築が必要に

立教大学 講師 /鉢村 健

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いま東アジア情勢が米中対立の狭間で激変している。米中両国も新たな軍事的均衡点を模索中である。韓国は、文在寅大統領のもとで南北融和策が進み、すでに38度線は武装解除しつつある。この間、米国は韓国の軍事的な同盟国の位置付けを変更しており、パワーバランスは崩れている。近い将来、朝鮮半島は北朝鮮を軸とする「統一」が政治主導で進むだろう。だが世界史をひも解くと、分断国家の統一で国際的な支援なくして自力成功した例はない。

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はちむら たけし
82年日本銀行入行。08年国際局参事役(JICA国際協力機構)。11年内閣官房審議官、12年日本銀行神戸支店長。現凸版印刷顧問。主な論文記事等に「日銀支店長の経済教室」(福島民友新聞社)。「Outlook for the Financial Markets of HongKong」(BOJ Special Paper No.218.)、「香港金融市場の現状評価と97年問題」(日本経済研究センター金融講座657号)ほか。