特集マネロン対策「中間検証」

マネロン・テロ資金供与対策のあるべき方向性

「リスクベース・アプローチ」に対する経営陣の認識が課題

金融庁 総合政策局長 /佐々木 清隆

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金融庁は、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与(以下、マネロン・テロ資金供与)対策について、来年のFATF(注1)第4次対日相互審査も見据えたうえで、「官民連携を強化し『OneVoice』で対応することが重要」との考えのもと、これまで各金融機関の態勢高度化を促すためのさまざまな取組みを行ってきた。本稿では、この「中間検証」として、これまでの金融庁による取組みや他国の審査状況などを振り返るとともに、わが国のマネロン・テロ資金供与対策における課題について述べることとする。

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ささき きよたか
83年東京大学法学部卒、大蔵省入省。05年証券取引等監視委員会事務局特別調査課長、07年同総務課長、10年金融庁検査局総務課長、15年証券取引等監視委員会事務局長、17年金融庁総括審議官、18年7月から現職。