解説

「長崎の事例」の教訓と地域銀行の合併統合のあり方

専門・実務的意見を反映した政策調整の実現を

早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授 /川本 裕子

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ふくおかフィナンシャルグループと十八銀行の合併統合を巡り、競争の範囲を県域に限って市場シェアを軸に判断するというような公取委の考え方だけではとらえきれない、さまざまな論点が浮き彫りになった。厳しい経営環境が続き、他の業態と比較して無風状態だった地域銀行にも合併統合の必要性が増している。地域銀行の合併統合にあたり、金融の専門性や実務的観点を補完するため、金融庁の意見を反映させる政策調整の仕組みづくりが求められる。

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かわもと ゆうこ
東京大学卒、旧東京銀行、マッキンゼー社を経て、04年から現職。現在、三菱UFJFG社外取締役。これまでに金融審議会委員、東京海上HD社外監査役、りそなHD社外取締役など。