解説

G20経済・金融分野の議論に見る日本の狡猾な深謀遠慮

経常収支の不均衡問題を巡る声明には、日米貿易協議で対日批判をかわす狙いも

野村総合研究所 エグゼクティブエコノミスト /木内 登英

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6月8、9日に福岡市で開かれたG20財務大臣・中央銀行総裁会議では、貿易分野を中心とする主要な課題を6月28、29日に開催されるG20大阪サミットに先送りした感が強い。ただし、経常収支のグローバルな不均衡の問題を取り上げた点は、議長国である日本のオリジナリティーが表われており、評価できる。G20サミットにつながる経済・金融分野の議論を眺めると、米国に最大限配慮を示し、一方で中国を牽制しつつ、最終的には日本の利益につなげていく深謀遠慮が透けて見える。

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きうち たかひで
早稲田大学政治経済学部卒業。87年野村総合研究所入社。90年同研究所ドイツ、96年同研究所アメリカにそれぞれ勤務。07年野村証券金融経済研究所、経済調査部長兼チーフエコノミスト。12年日本銀行の政策委員会審議委員に就任し、金融政策その他の業務を5年間担った。17年7月から現職。最新著書に『プラットフォーム経済圏』。