解説

カンボジア中銀による電子通貨の発行とQRコード統一化の狙い

金融包摂を目指し、ブロックチェーン技術を活用した決済プラットフォームを構築

日本アイ・ビー・エム プロモントリー事業部 ディレクター /森 剛敏

ソラミツ 特別顧問 東京工業大学 非常勤講師 /宮沢 和正

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カンボジア中央銀行(NBC=National Bank of Cambodia)は、ブロックチェーン技術(ソラミツが開発した「ハイパーレジャーいろは」)を活用した、トークン型の電子通貨を発行するとともに、当該通貨を介する決済プラットフォーム「Bakong」をソラミツと共同開発した。すでに約30の金融機関とフィールドテストを実施しており、今年7月からは一般国民向けにテスト運用を開始している。このシステムは、QRコードを活用したモバイル決済とリアルタイム・グロスセトルメント(RTGS)方式の銀行間決済を実現しており、QRコードの統一化も中銀主導で進められた。さらには、タイのリテール決済システムである「PromptPay」とも相互接続し、クロスボーダー決済の構築にも努めている。本稿では、Bakongの概要を紹介しつつ、今後の課題や日本への示唆について考察したい。

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もり たけとし
慶応義塾大学卒業、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。資金証券企画部、ドイツ三菱銀行、海外企画部、企画部、総合リスク管理部、決済事業部を経て、監査法人トーマツ、プロモントリー・フィナンシャル・ジャパン、19年8月から現職。

みやざわ かずまさ
東京工業大学大学院卒、ソニー入社。VOD企画室長、 ソニーUSAダイレクター、パーソナルファイナンス企画室長、ICカード総合企画室長などを経て、01 年に電子マネーEdyの事業会社を創立、常務最高戦略責任者を経て、楽天Edy執行役員、理事などを歴任。 08年には金融庁金融審議会委員を務め、資金決済法の立法に従事。17年からソラミツ最高執行責任者(COO)を経て、特別顧問/ソラ・ダイレクター。東京工業大学経営システム工学非常勤講師、ISO/TC‐307ブロックチェーン国際標準化日本代表委員を兼任。