マイナス金利など日銀の金融緩和政策の影響で本業の利益が大きく減少するなか、地方銀行の多くが手数料収入を主な収益源とする証券ビジネスに活路を見いだそうとしている。1998年12月に投資信託の銀行窓販が解禁されてから20年以上が経過し、地銀も破竹の勢いで投信販売を伸ばしてきたが、足もとでは一時の勢いを失い、ここ数年は投信販売に苦戦している。地銀の中には証券ビジネスをテコ入れするため、傘下に証券子会社を設立する動きも相次いだが、こちらも思ったような業績を上げられずにいる。地銀が実践してきた従来型の証券ビジネスモデルに陰りが見えており、証券戦略の見直し・再構築が必至の状況になりつつある。