解説

記録的な円安が招いている“日本売り”の真相

「インバウンド」と「対日投資」で読み解く実証分析

財政評論家 /米澤 潤一

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今年6~8月平均で1ドル=160円超で推移し、実質実効レートでは1ドル=360円時代並みの水準にまで落ち込んだ円相場は、輸出産業や外貨建て資産運用の利益をかさ上げする一方、生活必需物資の輸入価格高騰などを通じて国民生活に深刻な打撃を与えている。加えて、インバウンド消費の急増や日本株式その他本邦資産の安売りという「日本売り」を招いている。本稿では、この日本売りの実態を関係統計から示すことで、円安の深刻さを浮き彫りにし、その是正が急務であることを訴えたい。

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よねざわ じゅんいち
63年東京大学法学部卒、大蔵省(現財務省)入省。主計局主計官、理財局国債課長、同局次長、関税局長等を歴任。退官後日本銀行理事、金融情報システムセンター理事長、政策研究大学院大学客員教授など。著書に『国債膨張の戦後史』ほか。財政関連著書論文多数。