解説

統計の「ゆがみ」が示す中小企業向け貸出の回復力の脆弱性

貸出市場の虚実を映すSPC向け貸出、企業経営は優勝劣敗へ

金融・銀行アナリスト /金子 修

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法人貸出は大企業向け・中小企業向け共に高水準の伸びを記録しており、一見すると企業部門の資金需要は「総じて順調な回復基調」にあると映る。しかし、中小企業金融の実態という意味では、この数字を額面どおりに受け取るのは危うい。金利のある世界への回帰は、コロナ禍で先送りされてきた構造的課題を顕在化させ、企業経営の優勝劣敗を加速させている。金融機関に問われているのは、取引先の真の経営力を見極める与信審査力と、事業の継続・撤退のいずれの局面でも有用な助言を提供するコンサルティング能力にほかならない。

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かねこ おさむ
83年東京大学農学部卒、横浜銀行入行。91年から浜銀総合研究所において金融機関経営やマクロ経済の調査、大学寄付講座講師などを担当。24年9月退職。現在、地方自治体任期付職員。個人サイトhttps://economist-yokohama.jimdofree.com/