特集難局に直面する中央銀行

ユーロ高や物価上昇、金融不安への対応を迫られるECBの苦悩

EUにおける成長戦略や政情不安が金融政策を巡る判断を困難に

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部 主任研究員 /土田 陽介

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

足元では、トランプ関税に起因したユーロ高が欧州中央銀行(ECB)を悩ませている。さらに、欧州委員会が推進する成長戦略も物価上昇圧力となるほか、フランスやドイツでは政情不安が顕在化しており、金融不安へとつながりかねない。こうした三重苦ともいえる状況の中で、ECBは難しい金融政策のかじ取りを求められている。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

つちだ ようすけ
05年一橋大学経済学部卒、06年同修士課程修了。浜銀総合研究所を経て、12年から三菱UFJリサーチ&コンサルティングでエコノミストとして活動。専門は欧州経済。主要経済誌への寄稿、学会誌への査読付き論文多数。近著に『基軸通貨 ドルと円のゆくえを問いなおす』(筑摩書房)。日本EU学会、ロシア・東欧学会、比較経済体制学会会員。