解説

カードIC化に続くEC決済の不正対策強化と金融機関の役割

不正利用の増加を受けて日本でも求められる世界標準の取り組み

中央大学研究開発機構 機構准教授 /宮居 雅宣

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世界的に広がるクレジットカードの番号盗用によるEC決済での不正被害への対応として、国際的な標準化団体では、三つの不正防止策の仕様を策定している。これはクレカやブランドデビットにおける偽造カードやなりすましの被害を撲滅した「カードのIC化」に続く重要な施策である。国際的な犯罪集団がセキュリティーの甘い国を狙うなか、日本でもこうした世界標準の対策の導入が喫緊の課題となる。同時に、世界の金融機関では、決済サービスをビジネスに有効活用する動きが大きな流れとなっており、その面でも日本の金融機関は出遅れてはならない。

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みやい まさのり
90年JCB入社。不正対策やカードIC化に従事。05年野村総合研究所入社。電子マネーの立ち上げや新決済サービス実現支援など実務経験に基づくコンサルティングや実行支援に従事。総務省マイナポイント第23年審査委員。19年決済サービスコンサルティングを設立し、代表に就任。著書に『決済サービスとキャッシュレス社会の本質』(金融財政事情研究会)。