解説

私的整理での「多数決」の導入を巡る海外動向と日本への示唆

反対債権者保護の仕組みには課題も、健全な制度間競争に期待

長島・大野・常松法律事務所 パートナー弁護士 /大川 友宏

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企業の私的整理において、多数決で債務の減免を可能にする法制度の導入に向けた議論が日本でも本格化しつつある。欧州では、企業が倒産状態に至る前の債務整理において多数決原理がすでに導入されている。本稿ではその代表例として、欧州のうち主要国(英独仏)の法制の概要を紹介する。併せて、米国の連邦倒産法11章に基づく再生手続き(チャプター11)と日本の民事再生(簡易再生)を比較し、日本への示唆を探っていきたい。

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おおかわ ともひろ
08年第一東京弁護士会登録、長島・大野・常松法律事務所入所。19年から現職。主に事業再生・倒産、M&A・企業組織再編、バンキング、国際取引等を担当。